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中学生の時、部活を辞めると同時に運動を辞めた。
きっかけは些細な事。他の人が聞いたら驚くぐらいちっちゃな事。それでも僕が運動から離れるには十分だった。
運動から離れて、音楽を聴く時間が増した。それから読書の時間も。運動してなかった時にしていた事が分からなくて、兄がしている事を真似した結果だ。
何かに没頭している間は他に意識が向かない。それが僕の悪癖だったけど、それは運動から離れた僕にとっては救いだった。
何も考えなくて良い。
ただ時間を潰す為の行い。
いつしかそれは日常の断片となった。
好みのジャンルも出来た。
本では、青春モノや恋愛モノが好みだ。
本には自分に無いモノが沢山詰まっている。全く違う価値観が働く世界の出来事、大好きだ。
学校では気付かれないように、少しずつ少しずつ周りの人たちから距離を取った。周囲と自分の間に壁を作った。
一定の距離を保ったまま卒業して、高校へ進学した。
高校に入ってからは、書店でアルバイトを始めた。
そして気が付けば三年生。
僕は推薦で進路も決まって、自由登校の学校は最早暇潰しだ。
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