25人が本棚に入れています
本棚に追加
「先生!」
僕は小走りで梶本先生の側まで行った。
「なんだ、最後まで残ってたのか。」
先生は傘を持っていなかった。僕はなんとなく先生の頭の方に傘を移動させていた。
「先生、私と一緒に帰るの、嫌じゃない?」
先生は目を少し見開いた。
「時川といるのが仕事の癒しだよ。」
先生はにっこり笑ってくれた。大きな手が僕の肩に乗る。
「本当?よかった。先生は友達の一人なんだよ、ただの先生じゃなくって。」
僕は嬉しくなって、そんなことを言っていた。
最初のコメントを投稿しよう!