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一見なにげない和風の店のようだがよく見てみると、
「ちょ、御主人様っ、赤外線[レーザー]っ、……地雷っ!?地雷って…って縄っ!!足引っ掛けさせるってそんなベタなっ!!うわあ無っ、無駄にまきびしがっ、ヤバイっ!!」
とか、そんな明らかに訪問者に優しくないトラップが数々仕掛けられている。すかさず梅がツッコミを入れるが、普通見えない赤外線や地面に埋まっているはずの地雷を最も先に知覚する辺り、ああ成程、"戦闘に長ける"んだなと、ぼんやりと、倉竹は思った。
「敵地か」
「いや、ごめんあれは言葉のあやだからごめん。つーかまー、こんだけ大量の罠ありゃ敵地でも納得するわな」
一応、バイト先ここ。
そう言って倉竹はおもむろにそのへんの石ころを拾い上げ放り投げた。
ガィン!看板にストライク。
『御注文ヲドウゾ』
「444518125374923846-X7X-ELU2。"良きライバル"」
『音声認識。パスワード認識。コード認識。―――網膜確認。静脈確認。御客様御案内致シマス、コチラヘドウゾ』
「ついて来て」
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