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「あー。えーっと犬っていうか人っていうかつかまあ中間なんだけど」
「はァん、犬耳ねェ。………売れんじゃねェか」
「いや、売るな?」
「お前ェ、アレだろ」
「はひっ!!」
全くのフェイントで話しかけられ梅はびくりとする。それもつかの間。
「"つむじ風"だろ」
「―――――なんで」
「ちょっと待った」
頭皮が温かいことで梅は倉竹が自分の頭に手を乗せているのが判った。何故か肩から力が抜ける。
「まず梅は殺気をなんとかして。……ぶっちゃけあの、怖いから」
まじ怖いから。眼が本気だから。
「店長…。わざわざ誤解を受ける様な言い方やめて下さいよ」
「お前ェがコイツ止めらんなかったらクビにしようかと思ってたァとこだ」
「知らぬ間に試練受けてたの俺!」
「止め方があんま格好良くねェから減給」
「何その理不尽な命令!?職権乱用だろ!」
ククク、と"店長"は引き笑いをした。
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