そのよん

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「いいね、続きぅあ!?」 どん、と派手な音を立てて倉竹にぶつかり、そして、 「……………っ!」 「あー」 何も言わずに駆けていく者がいた。大きさからして子供だと思われる。 一瞬呆然としていた倉竹は次の瞬間弾かれたように懐を探り、猛然と追いかけ始めた。すぐさま梅も続く。 「なにっ、何ですか!?」 「スリ」 「わ、凄い!大胆!」 とか逆に感心してる梅はむしろ気楽な顔で、全力ダッシュの倉竹を抜くか抜かないかの所を走っている。それを数秒見て、倉竹は『成程』という顔をした。 「梅」 「はい!」 「アレ、先に行って捕まえてくんない?」 「イェッサァー!!」 どぴゅーーん! 「うわあ……反則だあ」 速いって。 それから十数歩行かない内に少女が子供を拉致ってきた。        * 投げて、落ちてきたところをとる。 空中に飛んでは落ちる財布は倉竹のもので、投げているのも倉竹である。 「………まーあ、そんな感じで、返してもらいましたけれどもね…。なんで?」 「………………」 「あーーー。違う違う、理由じゃなくて。何故俺らを狙ったのか?ってことね」 「………………」 「………………」
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