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借金を押しつけられたはずなのに、不思議と怒りはなくて・・会えた喜びとこの10年間の寂しさが一気に込み上げた感じ。
「雫。この人がどうしても謝りたいんだって」
蓮がお父さんを私の前に押し出した。
「い・・嫌!今更何を・・・」
お父さんから逃げようとした私を蓮は抑えた。
「雫。辛いなら逃げても良い。だけど
本当はずっと会いたかったんだろ?」
「・・・」
蓮の言うとおり、私はずっとお父さんに会いたかった。
お父さんがいなくなった最初の1週間は毎日駅でお父さんが帰ってくるのを待っていたくらい。
「蓮・・傍にいてくれる?」
「もちろん♪」
蓮が横にいて手を繋いでてくれないとお父さんと2人っきりなんて無理だよ。
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