夏休み、牛物語

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学校がつまらなかった。 いつのまにか休みがちになり、家にひきこもることが多くなっていた。 何か夢中になれるものが欲しかった。 引戸盛雄(ひきこ もりお)、中学2年生だ。 「盛雄!ゲームばっかりしてないで少しはあなたも働きなさい!」 母親に一番言われたくないセリフを言われた。 「まだ働きたくありません」 「社会経験よ!おばさんの家で働かせてもらいなさい!」 扶養されている身、逆らうことはできず、 テレビゲーム、漫画三昧の夢のような夏休み計画は開始3日にして終わった。 僕は夏休みの間、母親の姉のおばさんの家へアルバイトをしに行くことになった。 不安もあったが、何か変わるかもしれないという期待もあった。 真夏の恋や人生を変える大きな出来事が……。 僕は、生まれて初めて一人で飛行機に乗り、おばさんのいる北海道へと向かった。 このとき僕はまだ、これから起こる不思議な出来事と 人生を左右する大きな決断を強いられることになるとは思ってもいなかった……。
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