インタビュー

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インタビュー

「ミーマーク博士!今回手にかけている研 究がかなり大詰めに来ているとか。一説によると完成間近の最新型顕微鏡で世の中の 景色が変わるとも言われているようですが。 今のお気持ちを!」   「お気持ち・・・と言われてもねぇ。まだ 完成したわけではないし。完成してみないことにはなんともねぇ。」   「博士のお気持ちもわかりますが、この発明が現代科学にもたらす影響力は多大で、現代社会の概念にまで及ぶとか。社会が揺り動かされるほどの発見をもたらすと期待もあるようですし。全容とまでは行かなくとも、せめてどのような進歩につながるのか? 位は教えてくれても。どうです?」   「いやぁ~。進歩につながるかどうかも本 当に出来上がってみないとわからないことな んだよ。勘弁してくれないか。」  「あ~、じゃ~博士!博士がこの研究に携わるきっかけとなったのは?」  「きっかけ。そうだな。とある高校教師の言った言葉、かな。それを聞いた時から探究心が止まなくてね、そう好奇心が抑えられなくてひたすら研究を続けたというところだろうか。」   「その言葉は?どんな言葉だったのです か?」   「まぁいいじゃないか!そんな話をすれば 長くなる。私はこういう場所が苦手でね。どうも話しもうまく出来んし。人前は好かん。もういい かね?」   「あ~!博士!じゃあ・・・」 「完成は、いつになる予定です か?」   「博士の好きな書は?」 何とかして博士からの答えを聞きだ そうとする必死の記者らだったが、博士は足早に眩しい程のフラッシュの中会見場を後にした。
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