序章

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枯れ果てた大地 漆黒の雲が空を覆う 「ヒャハハハハ!!いい加減テメェの顔も見飽きたぜ?荊」 2メートルを超える巨漢が笑いながら目の前の美女を威嚇する 男は銀色の髪をし、顔の右半分の肉が削げ落ちており頭蓋骨が見えていた 「ふふふ…相変わらず野蛮な男ね その下品な笑い方 いい加減聞き飽きたわ。ハザード」 対面する美女は妖艶な笑みを浮かべながら目の前の巨漢を威嚇する 女も銀色の髪をなびかせ、その頭部には二本の角が生えていた 荊と呼ばれた女とハザードと呼ばれた男 共にこの世界に君臨するほどの力を持つ魔族である 彼女らは天変地異と呼ばれる4匹の魔族の一人である 彼女らが暴れた後には地形すら変形してしまうということからつけられた通り名である 二人の後ろには数十匹に魔族が互いに睨み合っていた そこにいるのは世界で名を馳せた魔族たちもいるが、今は荊とハザードの傘下に居た だが誰一人として荊とハザードの前に出ようとは思わなかった 屈強な魔族たちもこの二人の前に出れば即殺されることは必定であった
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