第1章

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第一球目 「男に生まれればよかった。」 4月 21日 ほのぼのとした晴れやかな日だった。 その日は当時 5歳 矢吹悠(やぶきゆう)の誕生日。 おっとりした生まれつき茶髪の男の子だった。 幼馴染の松木 雄李(まつき ゆうり)5歳は悠と違い気が強く、口癖は「男に生まれればよかったぜ!」という黒髪の女の子。 悠と雄李は誕生パーティが始まるまで時間があると言い、公園に遊びに行こうとしていた。 横断道路を通ろうとしていた時。 ひらひらと蝶が2人の前に舞った。 「みろよ!悠!ちょーちょだぜ! ちょーちょ!」 「ほんとだ。モンシロチョウだね」 信号が青に変わり2人は歩きだした 「もんしろちょー?」 「白いでしょ。」 悠はモンシロチョウを指さして言う 「へー。そーだ捕まえてやるよ!」 雄李はそうゆうと走りだして蝶を追いかけだした。 その時、信号は青だったのに横断道路に見えたのはトラックだった。 「ゆうりちゃん!」 ーキィィィィッドン。 白かったモンシロチョウは赤く染まったようにみえた。
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