第1章

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第二球目 「雄李と悠-前編-」 病院におくられた。 「聞こえる!?悠‥!」 聞こえてるよ。でも、声が出ないんだ。お母さんかなこの声?確か悠と公園に遊ぶに行く途中ちょーちょ見ててそれで追いかけて‥悠が‥‥!! 「悠っ!!」 起き上がった。 「悠っ!起きたのね!よかった‥本当に生きてて‥よかった‥」 お母さんは目にくまをつくって涙を流していた。 「悠の母ちゃん?‥‥‥悠‥悠は??」 悠のお母さんは驚いた。 「悠?何ゆってるの?あなたの名前は悠よ?矢吹悠。」 その言葉に雄李はびっくりした。 「いや、俺は雄李だよ??悠の母ちゃん何ゆってんだよ?」 お母さんは少し黙って 「悠。鏡みてごらん?」 悠のお母さんは鏡を差し出した。 雄李は奪い取るように鏡をうけとり自分の顔をその曇りのないきれいな鏡にうつした。 「な、なんだよこれ。」 自分の顔とは思えないくらいたれさがったタレ目。あきらかに自分の髪とちがう茶髪の髪の毛。それは矢吹悠の顔だった。 「ーッ。」 雄李は自分の小さな体を無理矢理起こして病室を出て行った。 「悠っ!」 悠のお母さんの声が響いたが雄李は無視してヨロヨロと駆け足で走った。 (悠。悠っ!!) 少し走ると気分が悪くなり吐き気がした。
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