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第三球目
「雄李と雄-後編-」
膝からガクッと落ちた雄李をみた杏理は
「悠君!先生どうゆうことですか?悠君はここにいるじゃないですか!」
杏理の体は少し震えている。
それもそうだった。
目の前にいるのは悠の姿をしている人物なのだから。雄李は実際に人格がいれかわっているから分かるが、普通はありえないことだからだ。
「悠君と雄李さんはなんらかによって人格‥中身の人格がいれかわっているということだと思います。そこにいる悠君の姿をしているのは松木雄李ちゃん。そこに寝ている雄李ちゃんの姿の中身は‥矢吹悠君でしょう。雄李ちゃんの人格がうつりかわった確証はありませんが、そこの悠君‥いや雄李ちゃんに聞いてみればわかることでしょう。」
雄李の母。杏理は混乱しているのか少し間を開けてから喋りだした。
「悠君‥いや。あなたは雄李なの?」
声はさっきよりも震えていた。
雄李はゆっくり告げた。
「母ちゃん。雄李だよ。」
「ゆうりぃ‥ぐすっうぅ」
杏理は悠の姿をした雄李に抱きついた。
その時病室に入ってきた蝶はほんのり赤かった気がする。
第三球目 完
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