第1章

13/13
55人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「一体…どうなってるの……? それに玄野クンも……」 生垣から様子を伺っていた岸本が玄野の後ろへと足を進め そう声をかける。 「わからない…… なんか、このスーツから力がみなぎってきて 咄嗟に蹴りを入れたら…こうなった……」 おかしい…… どうして転送が始まらないんだ…? 「この大男も、どう見たって特殊メイクなんかじゃないし… こんなのTVの企画な訳がないと思う…」 「あたし怖い…… 怖いよ……」 まさか、子供の方のネギ星人がまだ生き残ってるって事なのか? 俺の記憶だと、スーツを着ていない奴らにすら追いかけ回されていたはずだが… 取り敢えず、加藤達の所に向かってみるか…… 「もしかしたら他にも奴らみたいなのが居て また襲ってくるかもしれない…… こういう時は加藤達と合流して大勢で行動した方がいいと思う」 玄野は怯える岸本の手をとり 「大丈夫 さっきので大分走ってきたし 多分、最初の場所の辺りまで戻ってきてると思うから きっとすぐに合流できるよ」 優しく微笑みかけながら歩き出した。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!