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「今から皆で自己紹介をしましょう!!
まずは名前と職業…
どーやって死んだか
最初は…僕で…
山田雅史です
練馬東小で1年生を受けもって…」
やっぱり間違いない…
これは間違いなく あの日だ…
だが、なぜ俺はあの日に転送されちまったんだ?
再生したのは確かみたいだが…
それなら過去ではなく未来になるはずだ…
それ以前に、あの時は理由はわからないけど復活は出来なくなっていたはず…
だとしたら何故?
ガンツの不具合か何かか…?
いや…
考えてもしょうがない…
それに、これはチャンスだ……
もし本当に過去に戻って来たのだとしたら
レイカを…
「じゃ…
じゃあ」
その言葉に玄野は一旦思考を停止させると
俯いていた顔を上げ、床へと向けていた視線を移した。
「次は君…か…ら……ッ!」
山田雅史と名乗った男性が一瞬その虚空の瞳に見据えられゴクリと息を飲む。
「玄野…
玄野 計 だ
高校1年
死んだ理由は……」
自己紹介を始めた玄野はそこで区切ると
「あ~……
まぁ…色々あってコイツと二人して電車にな…?」
申し訳なさそうな顔をして自己紹介を聞く加藤へと視線を向けながら、苦笑いを交えて言葉を繋げた。
「ゴメン…計ちゃん……」
「気にすんなって
第一、俺も助けに行こうって思ってたからさ」
もちろん、今なら本気でそう思って行動していただろう
しかし、当時の俺で考えるならば
この言葉は嘘だ。
今思えば、あの当時の俺はとんでもなくクズだった気がするな…
「ありがとう
やっぱり、昔も今も計ちゃんは計ちゃんなんだな?」
「ははっ
なんだよそれ?」
よし、当初持たれていたはずの悪い印象は今回は持たれずにすんだな
少なくともこれで加藤は俺の話に耳を傾けてくれるはず…
何としてでもガンツスーツを着てもらわねーといけないからな…
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