第1章

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オイオイ… こんなのは完全に予定外だぞ!? 「玄野クンは一人暮らしなんだ?」 玄野は岸本の問いに答えながら足を進める。 彼女はさっきからプライベートに関する質問を多くしてくるのだ。 自己紹介を終えたと同時にはじまったその内容は 好きな食べ物といった当たり障りのないものから 住んでいる場所、付き合っている人はいるのかといったものまで様々だった。 「あんまり家族と仲良くないからね… 一人暮らしのが気楽でさ」 「あっ… ごめんなさい、あたし……」 「気にしなくていいって 俺自身なんとも思ってないからさ」 表面上は自然に振る舞っているが 内心は完全なパニック状態である。 なぜ岸本はこんなにも俺になついてるんだ? 前回はなつかれるどころか嫌悪感すら覚えられていたはず… 確かに今回はバカな事はしていないが… 俺のとった行動がこの世界の流れを変え そして彼女を変えちまったということなのか? いや、それよりも重要なのは このままだとネギ星人を探す事ができないということだ… 前と違って加藤はスーツを着ている… だが、あの時に生き残ったのは奇跡と言っていい… 例えスーツを着ていようとも同じように生き残れるとは限らないはず… 不味い…… 経験者の 西 があてにならない以上 どうにかして加藤を助けねーと……
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