0人が本棚に入れています
本棚に追加
F・Sプロジェクト シナリオ
登場人物
佐神颯
御堂結弦
北上岳……補助役パイロット。
磯原力也……本部指令。
○高校。(夕方)
下校のチャイムの鳴る廊下。生徒たちの嬌声。
教室から出る佐神颯。目元より下のみが映る。颯、ポケットから携帯電話を取り出し、耳にあてる。
磯原「颯君、今、時間大丈夫かな」
颯「ええ、まあ。で、なんですか? 今日は非番だったはずですけれど」
椅子に座る磯原の背中。
磯原「いや、それがね? 急きょ君の相棒が決まってさ」
颯「相棒? 操縦者ですか?」
磯原「そうそう」
○本部、磯原の後ろに立つ結弦。
磯原「できれば早めに顔合わせを済ませたいんだけど、どうかな」
○高校。
落ちかけた日の光に浮かぶ颯の横顔。
颯「別に良いですよ。今からそちらに行けばいいんですか」
磯原「助かるよ。それじゃあ、『本部』で待ってるからねー」
颯、電話を切る。
窓の外の、空を見上げる。
空を駆る戦闘機団。
颯(空を見ると、俺たちはいつも思い出す)
顔をあげる颯。ここで初めて顔が映る。
颯(この空から降ってきた、絶望を)
暗転。
F・Sプロジェクトのタイトルを出す。
四ケタの数字(0721)をノイズ交じりに表示。(まだ分からないように)
○都会、ビル群。(昼)
人々の往来。クラクションの音。
颯(語り):その日は、何かの記念日だとか、有名人の誕生日だとか、そんな特別な緋ではなかった。何の変哲もない、穏やかな一日。奴らは、いとも簡単にその平穏を壊した。
突如、上空から降りて来くる機巧。茫然とする人々。機巧の咆哮が響く。
逃げ惑う人々。
機巧の構造をX線状に表した映像。各部の数値データ。
颯(語り):機巧。奴らはそう呼ばれた。従来の技術では傷をもつけられない装甲。圧倒的な破壊力。そして機動性、持続性。機巧に対する抵抗手段を持たない人類は、瞬く間に蹂躙を受ける事となった。では、人類はどのようにして連中に抗ったか。
街を闊歩する敵機巧。それに対峙する人間側の機巧。
颯(語り):(毒を持って毒を制す。それが人間の出した結論だった)
機巧同士の戦闘シーン。
最初のコメントを投稿しよう!