初弾

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【迷いの森】<探索レベルA> ある一定以上の能力を持つものでしか、まともに探索できないと言われる迷いの森にて、大柄な男とまだ五歳ほどにしか見えない少女の姿が確認できた。 「よし!今日はここまでだ、おつかれさん、シャロ」 娘であろう子供に向かい、額の汗をぬぐいながら労いの言葉をかけるのは[グラス・キッド] 「……いい加減慣れたけど、特訓だー!って言って迷いの森に連れてってくれるのは嬉しいけどさ、大抵の魔物とーさんが倒してちゃ意味ないじゃん⁉︎」 愛用である、魔銃を見ながら不満を述べているのはその娘である[グラス・シャーロット] 一見、大半をキッドが倒したように思える物言いだがその内訳ではほぼ全ての魔物の弱点をシャーロットが撃ち抜き、最後の一撃のみをキッドが倒した物なのでシャーロットの手柄と言って差し支えないのだが。 シャーロットからすれば、倒し切れなかった悔しさの方が強いようでブツブツと魔物との戦闘を思い出し個人反省会を始めていたのだった。
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