初弾

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五体の内ボスと思われる魔物が不意に倒れたこともあり、残った四体の魔物は餌と捉えている少年から意識を外し周囲を警戒するも完全に足を止めている状態ではシャーロットにとっては格好の的。 狩る側であったはずの魔物が、狩られる側になり一体また一体と倒れていく。獣型の魔物は嗅覚が優れているため本来なら人間の匂いなどすぐに嗅ぎ分けることが出来るのだがシャーロットもそれを熟知している為、一発毎に転移で移動し魔物に位置を悟らせなかったのと、もう一人の銃士であるキッドが残る魔物を撃ち抜き一瞬にしてあの場を制圧した。 (……あの幼さでこの戦果か。 全く、我が娘ながらあの才能には恐ろしいものだ) 魔物の息の根が完全に止まったのを確認したキッドは、先ほどのシャーロットが魔物を混乱に陥れた手際に背筋が凍るほどの末恐ろしさを感じながらもその器の大きさにある種の親としての嬉しさの感情も芽生えていた。
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