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「はーい、いっぺん落ち着いて〜。とりあえず私達は君に敵意は無いから」
シャーロットは少年の手を取り、同じ目線で話したことにより、少年は落ち着いたように見えそれを確認したシャーロットはまた話を始める。
「えーと、私はグラス・シャーロット。まぁ、シャロって呼んでよ。そんで、そこのおっちゃんはキッドって言うからよろしくね! それで、君の名前は?ファミリーネームは言わなくて良いよ〜」
少々強引に話し掛けているシャーロットに気圧されるように、少年は名前を名乗り話し始める。わかったことは彼の名前が《ソータ》であると言うこと。
そして彼が五歳を迎えたにもかかわらず魔力が発生しなかったため家から追放されたと言うことがわかった。
この国では基本的に五歳になれば自身に眠る魔力を測定するのだがほんの稀に魔力が無い子供が現れる。一応平民や鍛治等の魔力をそれほど使わない、もしくは名声が必要ない家庭だとそのまま育てられるのだが世間体を気にする一部の貴族の間ではそういった子供を事故と称して消してしまう行為を行っている家系もあり、少年はそれの被害者と言える。
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