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あれは、今思い出しても、私の人生最悪の日。
その日は、あまり連絡の取れなかった彼氏との久々のデート。
この日のためにと、お小遣いを奮発して買ったワンピースを身に着けて、口紅をひと塗り。
春からは大学生。
もう、子供じゃないんだよ。
恭平は、気づいてくれるかな。
鏡に映る自分の姿に問いかける。
今日こそは、朝まで一緒に・・・
そんな、無邪気な想像に浸って、幸せいっぱいだった朝。
少し早めについた待ち合わせ場所。
噴水から飛び散る水を避けて、時計を見上げる。
ここは、有名な待ち合わせスポットになっていて、私と同じように、誰かと待ち合わせをしている人々が、そこそこ集まっていた。
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