1. 最悪の一日

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個室に案内されて、店員がいなくなると、恭平は目深にかぶっていた帽子を外して、乱れた髪を直す。 なんだかがっかりした私は、画面を流れるPVを黙って眺めていた。 「それで、だ」 ようやく本題。 私は、恭平に視線を戻す。 が、次に彼の口から出てきた言葉は、あまりにも理解できないものだった。 「俺、お前と別れたいんだ」 今、何ていったの? 「まぁ、ほかにもいいやつがいると思うから」 「それにお前は、俺なんかにはもったいないから」 何言ってるかわからない。 別れるって、別れるってこと? 何、私もしかして、今振られてるの?
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