1. 最悪の一日

7/11
前へ
/58ページ
次へ
ようやく現状を理解したとき、頭の中を通り過ぎるだけの彼の声が、意味のある言葉として、私の胸に刺さる。 他に、誰がいるっていうの? もったいないって、何が? 「どうして・・・」 「ん?」 「どぉして恭平に、そんなことがわかるのよっ!」 怒りでこぶしが震える。 勝手に決め付けないで。 嫌いになった。 ほかに好きな人ができた。 もっと私が納得できるような答えを頂戴! だけど、そのどれもが言葉になることはなく。 溢れてきたのは涙。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加