1ー1 少年は失う

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「けほっ…こふっ。」 「ほら…水…のめるか?」 少女が乾いた咳をするのをみて、ベッドのすぐそばで座り込んでいた少年はいたたまれない気持ちになり自分の持っていた水筒を少女に差しだす。 少女よりも2、3歳ほど年上のようだがどこか顔つきがにている。 二人はおそらく兄妹なのだろう。 少年は妹が身体を起こして水を飲むのを気がかりそうに見ていた。
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