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(はぁ……牧野先生冗談キツいよ
夏兄が浮気とか……ないない、絶対にないよ!ないに決まってるよ……でも……そんなのわかんないよね
もしも、私に飽きちゃったら……?)
そこまで考えててハッとして顔を上げた
慌てて夏兄の方を見ると、夏兄も井川先生も二人ともいなくなってた
(あれ?夏兄どこ言ったんだろう……)
キョロキョロ見回す私を見て、横から牧野先生が声をかけてくる
「日向先生、井川先生とどっか行ったよ
二人ともガバン持ってたから帰ったんじゃない?」
「……え?帰った……?夏……いや、日向先生と井川先生が二人で……?…………何で?」
思わず夏兄と声に出してしまいそうになり、慌てて言い直した
「ほら~あの二人クジで忘年会の幹事当たったじゃない
で、今日は店の手配がてら何件か下見に回るらしいよ
日向先生はどこでもいいから電話予約で済ますって言ったのに、井川先生は実際に見てからじゃないとダメだって言い張って引かなかったんだって!
あれさ、そんなの口実で絶対日向先生と二人で出掛けたかったに違いないよ!
あの目は絶対に日向先生を狙ってるハンターの目だよ!
わぁ~日向先生今日彼女にたべられちゃうのかな~
ね、神崎先生どう思う?あの二人やっちゃうと思う?」
永井先生が身を乗り出して目を輝かせて興味津々に私に聞いてくる
でも、その内容が私の頭には入ってこない
(永井先生何言ってるの?そんな事あるわけないでしょ!夏兄と井川先生が……やっちゃう……?)
「えーーー!!!」
職員室中に響き渡った私の声に、校長先生までもが驚き部屋から飛び出してきた
「何!今の叫びは?……え?神崎先生?どうしたの?何でそんな泣きそうな顔してるの?」
え……?私、泣きそうな顔してるの……?
どうしよう……?泣いたらダメだ、夏兄との事は内緒なんだから
それにこんな事くらいで泣くなんて、弱っちいにも程がある
(大丈夫、ちょっとビックリして動揺しただけ……)
自分に言い聞かせ、小さく息を吐きニコって笑って校長先生を見る
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