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そんな、私を心配そうに見つめると
「あ!誰かにいじめられたの?一体誰が……あ、永井先生でしょ?神崎先生が可愛いからって妬んだりしたらダメだよ!
仕方の無いことなんだから……神様は不公平なんだよ、そんなの大人なんだからちゃんと受け止めなきゃ……永井先生には永井先生のいいとこが、探せばきっとどこかにあるよ……僕にはわからないけどね」
「いやいや、校長……それ、ちょっと酷くないですか?パワハラですよ!
私だって一応は性別女なんですから、もうちょっとソフトに扱って下さいよ
これじゃまるで珍獣みたいじゃないですか……」
「珍獣……うん、珍獣……いいね、永井先生にピッタリだよ
珍獣かぁ~、ふ~ん、珍獣ねぇ~
珍獣~珍獣~」
校長先生は、よっぽど珍獣が気に入ったのか、私の事なんてすっかり、忘れて嬉しそうに部屋へ戻って行った
シーンと静まり返る職員室……
我慢しきれないといったように山科先生が笑い出すと、それにつられて他の先生達も笑い出す……
永井先生まで一緒になって笑ってる
それを見てたらなんだか私も可笑しくなってきた
きっと、店の下見は急遽決まったのだろう
前もってわかっていれば教えてくれただろうしきっと後でメールくれるよね?
なら、私は少し残業してきりのいいとこまでやって帰ろう
(よし、そうと決まれば一息入れよう)
そう思い、コーヒーでも入れようと席を立った
給湯室でお湯が沸くまでの時間、スマホを確認してみると
「あ、夏兄からメール来てたんだ……」
メールの受信時刻は今から一時間前……
慌てて内容を確認すると
『急遽、忘年会の店の下見に行くことになった
候補の三件回って条件合うとこに決めてくるだけだから、そんなに遅くならない
メシは家で食べたい
菜乃の作ったのがいい
帰るとき連絡するな、急にごめんな
今日は一緒に帰れないから、あまり遅くならないうちに学校出る事』
メールで知らせてくれてたのは嬉しいけど…………でもこのメール肝心な事が書いてない
井川先生と二人きりって事……
それって、ただの書き忘れ?それとも、わざと書かなかった?
なんとなく私には言いにくかった?
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