3518人が本棚に入れています
本棚に追加
/484ページ
何故か明日は智也に送ってもらうことに決定した
(本当にいいのかな……?
「教師が朝から彼氏同伴で出勤!?これでいいのか、日本の教育現場」
な~んて記事、どっかの週刊誌に載ってそうだな……
ま、時間早く行けば大丈夫だろう
私が何て言っても明日は送る気満々みたいだし……)
目の前に座る智也を見ながら心の中で独り言を呟いていると
「ごちそうさま、旨かった」
きれいに全てを完食して満足そうにお腹をさすりながら智也が言った
「ありがとう、きれいに食べてくれて」
「また作ってくれる?」
「うん、もちろん
こんなんでよければいつでも作るよ」
そう言うと智也は顔をクシャクシャにして笑った
その後は2人で後片付けをして、寝る前に買ってきたビールを1本ずつ飲みながら葵高校の話を智也に聞かせた
校長先生の事や他の先生方の事、受け持つクラスの生徒達の事、あと部活の顧問、どれがいいか智也に相談に乗ってもらった
「技術や知識を求められないのなら菜乃花の好きなのにしたらいいと思うけど……少しでも求められるなら映研や漫研、軽音は避けた方がいいね
写真とかいいんじゃない?菜乃花写真撮るのも見るのも好きじゃん、それかバスケは?学生時代バスケやってたって言ってなかったっけ?」
「うん、中学高校ってバスケ部だったけど……しばらく遠退いてるしな、う~ん…写真部にしようかな?」
「なぁ、菜乃花」
私があれこれ悩んでいると少し深刻そうに難しい顔した智也が話しかけてくる
「うん?なぁ~に?」
どうしたんだろう、と首を傾げて智也を見ると、じーっと私を見つめた後私の手に自分の手を重ねてきた
「智也?どうしたの……?」
最初のコメントを投稿しよう!