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「レオさん、お疲れっす!」
「おぉ、お前か。何してんだ?」
「実は…レオさんに頼み事が。」
「おぉ、俺も丁度金が尽きる頃だったよ。ほら、見てみろ。471円。」
「…。」
「んで、どうした?」
コイツは一つ下の真鍋真。
通称、まま。おう、アッチ系って意味じゃねぇぞ。
真鍋真の上と下を取ってままだ。
「最近やたら商品が無くなるなぁと思ったら、やっぱり万引きです。しかも相手は女子高生。厄介でしょ?」
「そんなのお前、締め上げてパンパンやっちまえばいいだろうがよ。」
「そんな事、出来ませんよ!レオさんじゃあるまいし、もしばれたらウチの嫁が。それに今はセクハラだなんだってうるさいから未成年にはなかなか…。」
「お前、俺に頼まなくても嫁がいんじゃねぇか。あの、ドヤンキーの嫁が。」
「それが…今…、ツーリングに行ってて。一泊の。親は揃って海外旅行中だし、娘はまだ4歳。他に居ないんですよ!」
「…。なんだそれ!お前ん家、どうなってんだ。てかお前、娘は?店は?」
「あぁ、今バイトの女の子が両方見てくれてます。」
「バイトの女の子に頼めよ!」
ままの店、老舗の文房具屋。
今時、チェーン店でもないこの店が
潰れないのが不思議だ。
「ね。見てわかるでしょ?バイトの子はヤマンバ。喧嘩とかしかねないでしょ?」
「てか、なんでヤマンバがバイトしてんだよ。てかまだ生息してたのかヤマンバ。」
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