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アヤは変わらず彼女から目を逸らし黙っている。
わたしはこの現状に耐え切れず、思わず隣にいた俊哉に声を掛けてしまった。
「俊哉、落ち着いて!
私は事情を知らないけど・・・。
ここでこんな話をしちゃ、彼女もアヤも可哀想だよ。」
「都那・・・。」
私の名前が聞こえた瞬間、彼女の視線が私へと向けられる。
そして彼女はこちらに近付き、まじまじと私の顔を覗き込んだ。
「都那・・・?
あの大きな庭のある家の?」
「えっ・・・?」
彼女はどうしておばあちゃんの庭の事を知っているのだろう。
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