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私が警戒するような表情で彼女の顔を凝視していると、彼女は少し寂しそうにこう言ったのだった。
「・・・小さい頃、一緒に遊んだんだけどな。
もう忘れちゃったかぁ。」
「えっ、嘘・・・?
一緒に遊んだ・・・?」
「うん。
・・・でも、見た目もだいぶ変わったし、気付いてくれないかな?」
そう言って彼女は、長く伸ばした髪の毛を耳に掛けこう口する。
彼女の口から零れた一言。
その言葉は私にとってあまりにも衝撃的で・・・。
「私、純だよ。覚えてる?」
「・・・えっ?」
思わず俊哉の方を振り返る。
俊哉はすごく気まずそうな顔を浮かべ私から目を逸らした。
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