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「麻美ちゃんだったらさ、
こんな感じ、選ぶよね。」
靴を選びながら、麻美の話をする。
なんか、
麻美の話ばっかりしてる。
ちょっとは私たちの話をしようよ。
「ほんと、女の子って感じだったよね。
汚いことは近づけないってかんじで。」
なんか、
私が汚いって言われてるみたい。
複雑。
浩二は私の汚い部分を知ってる。
高校の時に付き合った男のこと。
だからきっと、
私のことをキレイだなんて想っていないんだ…
「何黙り込んでるんだよ。
疲れたか?
今日は早めに休むか。」
私の気持ちも知らないで…
浩二は平気な顔。
「麻美ちゃん…
この街で、ちゃんとやれてるのかな…」
私の肌を滑る唇が…
そう言う…
「何で?」
「だって…心配だから。」
もしかして、
浩二。
ほんとは麻美のことが好きなの…?
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