第1章

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「麻美ちゃんだったらさ、 こんな感じ、選ぶよね。」 靴を選びながら、麻美の話をする。 なんか、 麻美の話ばっかりしてる。 ちょっとは私たちの話をしようよ。 「ほんと、女の子って感じだったよね。 汚いことは近づけないってかんじで。」 なんか、 私が汚いって言われてるみたい。 複雑。 浩二は私の汚い部分を知ってる。 高校の時に付き合った男のこと。 だからきっと、 私のことをキレイだなんて想っていないんだ… 「何黙り込んでるんだよ。 疲れたか? 今日は早めに休むか。」 私の気持ちも知らないで… 浩二は平気な顔。 「麻美ちゃん… この街で、ちゃんとやれてるのかな…」 私の肌を滑る唇が… そう言う… 「何で?」 「だって…心配だから。」 もしかして、 浩二。 ほんとは麻美のことが好きなの…?
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