第1章

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「あんなヤツ、 好きになるから… 見てられなかったんだ。 俺、ずっとゆこの事好きだったから。 元気になるまで待とうって思って、 一緒に大学行こうぜ?って誘った。 あと4年、一緒に過ごすと、 俺にもチャンスが回ってくるんじゃないかなってね? なのに、 大学入っても俺のこと避けてただろ。 話しかけようって思っても、 無視したりして。」 「無視なんてしてないよ… 麻美にくっついてるから… 話せなかったんじゃん。」 なんか、すれ違ってたのかな… 信じていいのかな… 「じゃあ、何で麻美の話ばっかりするの? 私と一緒にいるのに。」 グズグズのボロボロだと思う。 私の顔。 「麻美ちゃんは大事な友達だろ。 それに、ゆこの親友。 麻美ちゃんのことは、ほっとけなくて守ってあげたくなっちゃうって言ってたじゃん。 だから。 トンチンカンな詮索すんな…」 ちょっと怒った、でもちょっと優しい声。 「…信じていい…?」 初めてかもしれない。 仮面を外して、 素顔のまんまを誰かに見せたのは… 「信じてろ。 俺は裏切らない。」
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