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目が覚めて、着替えて、顔を洗う。
朝飯を軽く食べたあと、別段楽しみでもない学校に向かう。
いい加減飽きた毎日の習慣。
嫌気がさしてきたルーチンワーク。
今日もまた、そんな一日が始まる。
人生なんてそう易々と劇的に変わるものではないのだ。
原因不明の病原菌が世界規模で蔓延したりせず。
隕石が落ちてきて地球がなくなる訳でもなく。
ありふれた日常、在り来たりな毎日が、ただ繰り返されるだけ。
きっとそうだ。今日も何も変わらない。
憂鬱な気分は僕を叩き起こし。
嫌々ながら目を覚まして、そして。
僕は、絶句した。
「………………は?」
眩しい筈の太陽は、黒い空に橙を残して身を隠し始め。
殺風景な自分の部屋はなく、廃れて崩れそうな神社に。
振り返れば、欠けた鳥居の下に狐が一匹、此方を見ていた。
意味が分からない、全て理解の範疇を越えていた。
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