第1話

7/11
前へ
/11ページ
次へ
【Bパート】 7 事務室にて  警報が鳴る。『敵襲! 敵襲! 総員、第一種戦闘配備!』天井のスピーカーを見上げる二人。 佐神「何? 敵襲って、敵が来たのか?」 遠藤「あーあ。とうとうきちゃったか」 8 司令室  メインモニターに映し出される町の様子。破壊されたビル、逃げ回る人々。 オペ子1「敵は○○市に出現。市街地を破壊しています。被害拡大中」 オペ子2「敵の種別は基本人型。射撃兵器をメインとする模様。火力は……120ミリガトリングと同等と推測」  喋っている間にも、モニターの中でビルが倒壊する。 オペ子3「J-3から通達。こちらの作戦参加について可否を求めています」 大佐「ちょっと待て」  大佐は手元の画面(佐神のいる部屋が映っている)を一瞥。そして受話器を取る。 大佐「遠藤、佐神を使いたい。専門家としての意見はあるか」 遠藤『可能だと思いますが、本気ですか? できれば後一ヶ月は様子を見た方が』 大佐「そうしたいのはやまやまだが、それまで御堂の方がもつかわからん」 遠藤『……わかりました。許可します』  受話器を置く。 大佐「J‐3に伝えろ。出撃する、二十分以内だ」 オペ子3「了解」 大佐「ちょっと離れる。あとは任せるぞ」 9 事務室 佐神「今の電話、なんですか? 許可って……」 遠藤「それは後でね」  遠藤、壁際のロッカーをスライドさせる。隠し扉。その向こうには丸い穴が開いている。恐る恐る覗き込む佐神。 佐神「何だこの穴? 滑り台?」 遠藤「はい、入ってね。いいから行って」  混乱したまま滑り台に放り込まれる佐神。降りた先は地階。左右に延びる通路を、遠藤に引っ張られていく。 佐神「ちょっと? 地下シェルターは確か逆方向……」 遠藤「いいから、黙ってついてくる」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加