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驚きと悲しみが混じるアヤの表情。
だけど、これでいいんだ・・・。
「アヤとは、・・・寂しさの埋め合いをしたくないんだ。」
そうはっきりと告げ無理矢理笑顔を作った。
「だって、私・・・。」
・・・だめだ。
泣いちゃいけない所なのに、涙が止まらない・・・。
言いかけた言葉を飲み込み、再びアヤに背を向ける。
「ごめん・・・、帰るね。」
早くこの場から逃げ出したい。
その一心で、私はNi-naの出口へと向かった。
扉は重く、開いたドアからは冷たく強い風が店内へと入ってくる。
その抵抗に逆らいながら、私はバルコニーへと出て行った。
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