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最低な自分を洗い流すかのように熱いシャワーを浴びる。 頭からシャワーのお湯をかぶり、長く伸びた髪の毛を浸した。 この長い髪に、彼は何度触れてくれた事だろう。 何かある度に私の頭を撫で、いつも元気付けようと声を掛けてくれた。 シャンプーを終えコンディショナーに手を伸ばす。 いつの間にか、コンディショナーを多めに付ける癖が付いている。 きっとそれは、アヤが自分の髪に触れる事を意識していたため。 だけど彼は、もう私の髪に触れる事はない。 ボディースポンジにボディーソープを含ませ泡立てると、ソープの液体に含まれている香りが浴室中に広がった。 私の好きなローズの香り。 大好きなこの香りを纏っているこの瞬間が、今の私にとって、唯一の慰めだった。
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