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「これの、おかげかもな……」 「うん……。 本当に、本当に、 無事で良かった……」 私はギュっと力を込めて 巧さんの腕に抱きついた。  救急車のサイレンの音が近づいてきて、 次々と現場に人が集まってくる。 「すいませーん。 事故を見ていた方、ご協力お願いします」 先に到着していた警察官の声。 「じゃあ、俺、ちょっと話してくるよ」 「あ、うん」 再び、道路の真ん中に、倒れている人に視線を飛ばして、 ハッっと息を飲んだ。 この人、もしかして、 私のアパートの隣の部屋に住む大学生……? まさか彼は、 昨日の夜のあの音を……? まさか、、ね……。 【END】
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