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「あれ? トモちゃんのお店?」
ニュアンスが、やや違うけどな。
「行くぞ」
エンジンを切ると、
さっさと店内に向かう智樹。
ここは、
『Diamond SHIROKI』日本橋店である。
「いらっしゃいませ」
夏休みとはいえ、平日の夕方だ。
客が1組いるだけだった。
「あ……」
何故か智樹の顔を見て固まったのは、
いかにも美女というに相応しい、
華やかな女性だった。
慌てて付いて来たノンも、
綺麗な彼女を凝視している。
「失礼ですが……本社の方では?」
「えぇ、そうですが。
どこかでお会いしましたか?」
「いえ。こちらが一方的に、
お話を聞いていただけです」
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