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正直、俺は動揺していた。
他人の事など微塵にも興味がないはずの俺が、彼女に魅せられて、自らの意志で彼女を家に招き入れた。
今日の俺はどうもおかしい。
虚無感に包まれていたかと思ったら、今は小さな焦燥と、妙な安堵感を感じている。
彼女を救えたかもしれないという想いからだろうか。
穏やかで、どこか温かい気持ちにさえさせられている。
やがておずおずと部屋に現れた彼女は、冷静さを取り戻したのか、俺を少し警戒している様子だった。
蒼白だった顔はやはり特別白いけれど、血の通った色へと変わっていた。
虚ろだった目にも色が宿り、やっと人間らしさを感じられるようになった。
彼女はやはり人間で、天使などではない。
そんなこと分かりきっているはずなのに、やはり今日の俺は、どこかおかしい。
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