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「いやーそれにしても、個性的な子がいっぱいいたよ! 既に進路を決めてる元気な女の子とか、宝くじが趣味の男の子とか。
あ、それから控えめでとっても可愛らしい女の子もいたね」
「……そうですか」
優愛の事、だろうな。
「あ、でも遠山くんは興味ないか! ウサギちゃんとはその後どうなんだい?」
「特に何も無いですよ」
彼女への想いが、どんどん膨らんでいるだけで。
「えー! もっとさぁ、頑張りなよ! さくっと手出しちゃいなよ!」
「そういう訳にもいきません」
「もったいないなぁ。そうこうしてるうちに、誰かに取られちゃうかもしれないよ?」
教授の言葉に、ピタリと意識が止まった。
やがてじわりと浮かんでくるのは、ピンクに染まった世界に浮かぶ、十夜の笑み。
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