【6】君を縛り付ける為の約束を

6/29
前へ
/678ページ
次へ
「いやーそれにしても、個性的な子がいっぱいいたよ! 既に進路を決めてる元気な女の子とか、宝くじが趣味の男の子とか。 あ、それから控えめでとっても可愛らしい女の子もいたね」 「……そうですか」 優愛の事、だろうな。 「あ、でも遠山くんは興味ないか! ウサギちゃんとはその後どうなんだい?」 「特に何も無いですよ」 彼女への想いが、どんどん膨らんでいるだけで。 「えー! もっとさぁ、頑張りなよ! さくっと手出しちゃいなよ!」 「そういう訳にもいきません」 「もったいないなぁ。そうこうしてるうちに、誰かに取られちゃうかもしれないよ?」 教授の言葉に、ピタリと意識が止まった。 やがてじわりと浮かんでくるのは、ピンクに染まった世界に浮かぶ、十夜の笑み。
/678ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6454人が本棚に入れています
本棚に追加