【6】君を縛り付ける為の約束を

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「でもさ、遠山くん。彼女を大事にしてあげるのはもちろんだけど、何よりも自分の気持ちを大事にしてあげなよ」 綺麗な円のレンズに宿る、摯実(しじつ)な瞳。 それは俺に何かを諭すように、向けられる。 「……教授も御存知の通り、俺は性格が悪いですから。何よりも自分を優先させますよ」 「そうかい? だったらいいんだけどねぇ」 ゆっくりと外された視線。 そこに含まれた意図を図り兼ねて、思わず目を細める。 「ま、その時がきたら紹介してよね!」 そう言って再び視線を通わせた教授の表情は、いつものゆるい笑顔に戻っていた。
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