【7】全ての悪から、君を守ると決めた

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「優愛さんが大学を卒業するまで、私が責任を持って保護させて頂きます。 彼女は未成年ですので、本日はその許可を頂きに参りました」 そう言って頭を下げた時、自分が今、冷静でない事に気付く。 これは左脳を駆使して発言する、普段の俺では無い。 今の俺を動かしているのは、彼女を守ろうと想う、言わば本能だ。 ……結果として、言いたい事は言えたのだから、良いのだけれど。 折角長い年月を経て手に入れた冷静さを、ここぞという場面で発揮出来ないのでは、全く以て意味が無い。 俺にはまだ、大人としての経験値が足りないようだ。 そんな自分を理解した所で、顔を上げる。 誠意を示すため、やはり視線は逸らさない。 「……別に、許可も何も無いわよ。勝手にすれば」 そう短く吐き捨てられた言葉に、俺は情けなくも安堵を覚えて 「ありがとうございます」 そう、再び頭を下げた。
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