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「おはよー遠山君っ!」
「おはようございます、教授」
教授は今日もにこやかな笑顔で研究室に現れた。
暑くなってきたからと一昨日切ったらしいその髪は、今日も軽やかに乱れている。
「おや、遠山君は今日もゴキゲンだねぇ」
「……そんなに顔に出てますか?」
「僕たちの関係ももう長いからね。君が必死に隠そうとしている感情くらい、簡単に見抜けるさ!」
確かにトータルで考えれば、実の父親よりも教授の方が確実に長い時を共にしている。
「球技大会が終わって女子に群がられて、さぞかし不機嫌だろうと思っていたけど。そうでもないみたいだから安心したよ」
「いや、今日も朝から迷惑なお誘いが1つあって、一瞬不機嫌になり掛けました」
「あははっ! 相変わらず冷たいねぇ。けど」
と、教授の眼の色が変わった。
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