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どうも朝は苦手だ。
足元も、ふらつく。
冷たい水を、顔に浴びる。
ポタリ、ポタリと前髪から落ちる水滴を間近に眺めていると、覚醒と並行するようにやってきたのはーー羞恥心。
昨日、彼女に「好きな時に出て行っていい」などと言っておきながら
今朝は「居なくなってたらどうしようかと思った」……だと?
くそ、やってしまった。
もろに本音が出てしまった。
やはり必死に隠そうとしても、何処かでボロが出てしまうものだな。
……にしても、早過ぎだけどな。
後悔したところで取り消すことも出来ないので、潔く謝ることにしよう。
寝ぼけていたのは事実で、彼女も混乱こそしているだろうが、言葉の意味などさほど気していないだろう。
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