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――熱が漂う。
「やぁッ、制服しわになっちゃう……脱が、せて……ッ」
「ウルサイよ、黙って」
背徳を快楽に変えて、艶に歪んだ顔が俺を見上げる。
脱がせる? 面倒だ。
万が一誰かに見られた時に、言い訳も出来ない。
「あ、アァッ……!」
俺の下で、ふしだらに果てた女。
名前は知らない。
興味もない。
「何勝手にイッてんの? 俺、まだなんだけど」
俺を誘ってきた女は、片っ端から抱いた。
高校生の男子には拒否する理由もなかった。
毎日がモノクロだった。
目的も希望もない、冷め切った生活。
心身の寂しさを埋める為に、女を抱いた。
この時だけは、ただ、目の前の熱に夢中になれた。
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