【3】これが性悪な俺のやり方

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買い物を終えて、車に乗り込む。 昼前には家を出たというのに、春待ちの空は既に深い紺青に包まれていた。 彼女は俺に何度も何度も頭を下げて、礼を言う。 飽きるほど聞いたはずなのに、何度向けられても、不思議と心地良い。 「楽しかったな」 独り言のように、呟いた。 「……はい、とても」 彼女も、賛同してくれた。 どうやら彼女もそれなりに楽しんでくれたようだ。 「あの……お高かったですよね?」 思っていた通り、彼女はやはり金のことを気にしていた。 「だから気にするなって」 「でも、人様のお金を、その……」 「いいから」 「……はい」
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