【3】これが性悪な俺のやり方

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「ってことは、優愛は春から大学生か」 「はい」 「どこの大学?」 それは、ごく自然な会話の流れ。 他愛のない会話、その一部のはずだった。 「H大学です」 「……え?」 か細い声が紡いだのは、俺が一番良く知る大学の名前だった。 いや、まさか。 この世にそんな偶然が、存在するのだろうか。 「……どうかされましたか?」 固まる俺に、彼女は目を丸くして、尋ねる。 「俺の勤務先もH大学だよ」 ……そうか。 もしかしたら、これは俺への挑戦状なのかもしれない。 「優愛、学部は?」 「商学部です」 あぁ、もう、決まりだな。
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