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天使の如く舞い降りた彼女に、俺は恋をした。
そしてそれを嘲笑うかのように突きつけられた、障壁。
今まで女という存在を、散々自分勝手に操作してきた事。
そして俺が過去に犯した、過ち。
俺の黒い部分、その全てのツケが、今ここでまわってきたのかもしれない。
この状況を前に、お前はどう行動するのかと。
簡単に手に入ると思うなよ、と。
彼女が天使であるならば、この挑戦状を叩きつけてきたのは、カミサマか。
なるほど。
万物の創造主というものは、俺に負けず劣らず、中々に性格が悪いらしい。
「優愛」
俺の声に肩を強張らせた彼女は、恐る恐る顔を上げた。
その煩悶(はんもん)とした表情に、意地が悪くも微笑が浮かぶ。
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