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「出てけなんて言わねーよ」
というか、言わせない。
俺が君を、こんな事で手放す訳が無いだろう。
立場だとか、リスクだとか、道徳だとか。
そんな正しいものに屈服するほど、俺は出来た善人じゃない。
「バレないようにする。それだけだ」
自分勝手で、何よりもエゴを優先させる。
それが、性悪な俺のやり方。
だからこうして、彼女の頭の中に描かれているであろう最悪なパターンを、優しさをたっぷり乗せた笑顔で払拭する。
優しさは全て、彼女を取り込む為の道具。
彼女の為なら、幾らでも惜しまない。
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