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「雨の中、震えるウサギを見つけたので、保護したんです。それだけですよ」
だからと言って、俺が素直に告白する訳は、ない。
「ほほう、なるほどね? なんとなーく分かってきたよ?」
教授の性格は、本当にはっきりしている。
興味がない事には、見向きもしない。
興味がある事には、底が見えるまでとことん追求する。
「つまり君は、ウサギのように可愛い女の子を見つけて保護して、今はその子と一緒に住んでるんだね!?」
「さぁ、どうでしょうか」
「えっえっでもさ、それって犯罪とかじゃないよね!? 遠山くん、実はロリコン好きの変態野郎とかじゃないよね!?」
「さぁ、そうかもしれませんね」
間違っても幼女に趣味はないが、変態、と言われれば否定は出来ない。
俺は彼女を優しさという名の縄で、縛り付けているも当然なのだから。
「あぁー焦らすねぇ。でも、ウサギちゃんの存在が遠山くんにとってプラスであることには、間違いないんだね?」
「それは肯定します」
「お? 珍しく素直だねー! いいね、その調子でさくっと結婚しちゃえ!」
「それはないですね」
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