【5】独占欲は、どこまでも俺を黒くする

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本当に、いつかバチが当たると思っている。 俺は死んだら間違いなく、地獄に堕ちる運命なのだろう。 けれど俺には、そうする事しか出来ない。 人を愛する事に代償が必要ならば、そもそも誰も愛さなければいいのだ。 自分が傷付く程度の事なら我慢出来る。 けれど相手を傷付けてまで、その未来を奪っておいてまで、愛する事は正しい事なのだろうか。 ……分からない。 大人になったはずの今でさえ、何が正しいのか分からない。 俺がただ単に、逃げているだけなのだろうか。 同じ失敗を繰り返す事が、怖いだけなのだろうか。 誰かその答えを 俺に、教えてくれないだろうか。 ――淡く染まる薄桜の景色に、見知った横顔を見付けた。 このタイミングで現れた君に、出来過ぎたストーリーだと笑いが浮かぶ。
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